『アガペー』は『闇金ウシジマくん』で有名な真鍋昌平がアイドルヲタクを描いた作品で、ヤングマガジン３５周年企画の読み切り漫画として2015年に掲載された作品。
想像以上に胸を打ち、涙が流れ、魂が慟哭する内容だった。
DDTさんと悪酔いしながら「これはすごい作品だよ」「これはとんでもない作品だよ」って二人して泣きながら連呼してた※1
（地下よりの）アイドル現場へ行くようになって分かった（あるいは分かった気になってるだけかもしれない）けど
アイドル界隈って
貴重な10代～20代前半を活動に捧げるアイドルも
貴重ななけなしのお金や時間を捧げるアイドルヲタクも
貴重な人脈やビジネスチャンスを捧げる運営すらも
全体を俯瞰して抜き出した時、一般的な意味での「成功」を得られることは少なく、それどころか様々なものを失う機会が多い。
「何でそんな安い給料で恋愛もせずにアイドルやってるの？」
「何で仕事や家庭じゃなくて趣味に大金を使っているの？」
「何で成功例が僅かしかないコンテンツに投資し続けるの？」
けして幸せにそうには見えないんですよね。
でも、当人たちからすると、その一瞬、一瞬はこれ以上ないぐらい最高に幸せなんですよ。
その現実か虚構かすらもはっきりしない「幸せな光景」を共有するために三者は共犯関係をしているといっても過言ではない。
ちょっと前に読んだ※2『おやすみホログラムのバスツアー』のレポもこれ以上ないぐらいエモだったけど、アイドルヲタクやってないと分からないこと、見えてこないことってあるんだ。
それが分かる時、見える時っていうのは青春みたいなもので人生の中で限られてるんじゃないかと思ってて、だからそれを感じられる今を全力でアイ活したいなーと思う。
『アガペー』作中に登場する「ヘルパー」ってアイドルの元ネタである「ベルハー（BELLRING少女ハート ）」はもう解散して、見ることは出来ない。※3
でも、彼女たちの名曲「Asthma」は THERE THERE THERESに受け継がれていて、今も「幸せな一瞬」が垣間見えることを信じているヲタクたちにエモを提供し続けている。
救済ってこういうことなのかもしれない。
※1 朝起きたら日本酒とストロングゼロが多数散乱していた
※2 正確に書くならドルヲタになる前には読んだことがあったけど、その時は「アイドルオタクは大変だなぁ」ってぐらいの感想しか抱けず本質を見抜きことは出来なかった。関係ないけどおやホロの曲（とMVのセンス）すごく良いよね。『エメラルド』とか『too young』『colors』すき
※3 冬の魔物2015の「athma」は定期的に見たくなる
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